日本・蘭協会



Q & A


よくあるご質問と回答集です。

Q1.シンビジュームの花が咲かないのですが?
A1.
 <自生地の環境>
 シンビジュームは東南アジアの主として山間部の熱帯モンスーン地帯の樹上に着生したり、地上に生育しています。
 雨期にはたっぷり雨を受け成長し、乾期には寒く水のない状態が続き、その結果花芽ができ開花します。
 このように雨期(暖い)と乾期(寒い)が交互に訪れる気候の中で育っています。

 <うまく咲かせるためには>
 このような自然環境のサイクルを理解し、よく似た季節となるよう四季ごとに育て方を工夫するればうまく花を咲かせることが出来ます。
[雨期:生長期]5月〜8月まで充分な太陽と水と肥料で育てます。
[乾期:休止期・開花期]10月〜3月の間に寒さに当て乾燥することにより花芽ができ開花します。

 <春〜秋>
 贈り物などでいただいた株や開花株を購入した場合普通は植え替える必要はありませんが、鉢から株がはみ出している場合は5月頃に増鉢、植え替え、株分けを行いましょう。
 春からは戸外に出し5月からは十分な太陽・水・肥料を与えて下さい。
 梅雨時の雨はしっかりと当て、風通しのよい、直射日光の当たる場所(西日は避ける)に置いて下さい。
 真夏には朝は鉢に、夕方には株全体にたっぷりと水をかけて下さい。
 肥料は5月末から8月のはじめまで置き肥を月1回、液肥を週1回与えます。(秋に肥料が残らないように置き肥はとります)
 秋になると花を咲かせるための準備に入ります。

 <秋〜冬>
 10月及び11月は軒下で水を与えず寒気にさらします。(もちろん肥料はいっさい与えません)
 11月中は全く水を与えなくてもかまいません。
 そのうちバルブの脇から太く丸い花芽が出て来ます。
 水を与え続けると細く尖った葉芽が出てきますので描き掻き取ります。
 花芽が出来たことを確認した上で、室内に入れますが、置き場所は窓の際や暖房器機の脇を避けて、昼に温度が上がりすぎない明るい場所に置いて下さい。
 縁側など昼間に温度が上がり過ぎる場所は花芽をいためますので避けましょう。
 室内の温度が暖かい(8から10℃以上)場合や天気の良い日には十分水を与えて下さい。
 温度が低い寒い日が続く場合は鉢内に水が残らない程度に霧吹きなどで水を与えましょう。
 普通に育てると早くて1月遅くとも3月頃には花が咲きます。
 来年もりっぱな花を咲かせるためには花が8割方咲いた時点で切り、花瓶に入れて鑑賞しましょう。

Q2.いただいた胡蝶蘭の花後の手入れについて教えてください。
A2.
 原産は熱帯の森林で、高温・高湿度を好み、風通しがよく強い遮光(50%〜70%) のもとで育ちます。
 1年中十分な環境で育てるためには最低温度17℃が必要です。
 温室などでこのような温度を確保できる場合は、水やりを多く、液肥(2000-3000倍以上)を1年中行えば花付きよく育てることができます。
 冬に贈り物などでいただいた鉢は花が咲いている間は、そのまま室内に置き鑑賞して下さい。
 鑑賞用の化粧鉢は育てるには不適ですし、株を寄せて植えていることが多いのでそのまま育てることは出来ませんが、室内で育てている場合は、春までは植え替えずそのままで鉢の中を乾かし気味にし、霧吹きで葉に湿り気を与え育てて下さい。

<秋〜春>
 温室がない場合、室温(普通の暖房程度)で育てるには、水やりを極力控えます。
 ただし、湿度は必要ですので霧吹きなどで回数多く葉や鉢からはみ出している根などにかけて下さい。
 特に、天気の良い朝、昼には十分に数回霧吹きをしてやって下さい。
 水やりは極力控えめにし、普段の水やりは霧吹きで行いましょう。
 冬は温度が足りないため、なるべく春まで株が弱らないように気をつけましょう。
 暖房の風が直接当たるところは厳禁です。

<春〜秋>
 春が来て温度が最低17℃を越えたら(5月)育てるための素焼き鉢(葉の長さよりかなり小さめの鉢)に1株づつ分けて水苔でしっかりと植えて下さい。
 その時、そとにはみ出している元気な根を痛めないように注意をして水苔を巻いて下さい。
 植え替え後、戸外で育てる方が元気な株に育ちます。
 ただし、直射日光は嫌いますので寒冷紗の下に置いてください。
 梅雨の雨にあててもかまいませんが風通しよく育ててください。
 夏は70%〜80%の遮光をし、水やりは夕方にたっぷりと株全体に与えましょう。
 葉の芯に水が残らないように注意して下さい。
 室内で育てる場合は、明るい場所に置き、十分な通風にこころがけて下さい。
 水やりは霧吹きでもかまいませんから回数多く与えて下さい。
 そのときに液肥を薄く混ぜ(2000倍以上)与えてください。
 秋になれば葉の脇から花芽がでてきます。
 はじめは根と間違うことがありますから注意して折らないように育てて下さい。
 支柱はある程度伸びてから堅くなっている花茎のところで固定しましょう。
 温度が下がり始めたら、室内に取り込んだり、室内でもあまり温度の下がらないところに置き育ててください。



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